むちうちの後遺障害に関するQ&A
- Qむちうちは,後遺障害の等級で,何級が認定されますか?
- Qむち打ちになれば必ず等級が認定されますか?
- Q等級が認定されない(非該当)とどうなりますか?
- Q12級や14級が認定された場合の自賠責保険金はいくらですか?
- Q14級と非該当の差は何ですか?
- Q12級と14級の違いは何ですか?
- Qむち打ちの後遺障害慰謝料はいくらもらえますか?
- Qむち打ちの後遺障害逸失利益はいくらもらえますか?
むちうちの後遺障害に関するQ&A
Qむちうちは,後遺障害の等級で,何級が認定されますか?
A
14級もしくは12級が認定される可能性があります。
Qむち打ちになれば必ず等級が認定されますか?
A
むちうちは12級,14級認定されることもありますが,非該当になることもあります。
Q等級が認定されない(非該当)とどうなりますか?
A
後遺障害慰謝料や後遺障害逸失利益が賠償してもらえません。
等級が認定されなかった場合には,「非該当」(ひがいとう)と表現することがあります。
この場合には,痛みやしびれの症状だけ残って,その辛さに対しての賠償(後遺障害慰謝料,逸失利益など)は受けられないという最悪の結果となります。
最初から後遺障害等級を狙っている人はまれだと思いますが,治療を続けていたにもかかわらず,治療の効果もなくなってきて症状固定となったにもかかわらず,後遺障害申請の結果,非該当となるのはやりきれない気持ちだと思いますので,後々後悔しないためにも,交通事故に関する高度かつ専門的知識を有する弁護士に,なるべく早くからご相談しておくことをおすすめします。
Q12級や14級が認定された場合の自賠責保険金はいくらですか?
A
等級が認定された場合には,後遺障害部分の自賠責保険金として14級で75万円,12級で224万円が支払われます。
傷害部分の自賠責保険金(上限120万円)とは別に支払われます。
※7割以上の過失が認定されると,自賠責保険金は減額されます。
裁判基準の後遺障害慰謝料や逸失利益の金額については,後に紹介します。
Q14級と非該当の差は何ですか?
A
これらの差は,主に①症状が事故直後から一貫しているかどうかです。
また,②同じ部位・内容の症状が連続しているかどうかです。
軽微な物損状況の場合には,14級も認定されにくい傾向にあります。
症状の一貫性や連続性については,被害者の訴えだけで判断されるものではなく,医療機関での入通院状況や症状の推移で判断されます。
入通院状況については,経過診断書と診療報酬明細書(レセプト)の内容等でチェックされます。
ここで,気を付けていただきたいのが,整形外科の診療時間が遅くまでやっていないので,仕事の関係で病院にあまり行けなかったという理由は,あまり考慮されないということです。
詳しくは,担当弁護士に確認していただくことをおすすめいたします。
Q12級と14級の違いは何ですか?
A
詳細については,担当弁護士に確認してもらいたいので,ここでは割愛しますが,痛みやしびれなどの症状と整合する客観的な異常所見があるかどうかです。
その症状が,医学的に説明可能であれば14級,医学的に証明可能であれば12級と表現されることもあります。
首や腰にだけ痛みなどの症状が残っている場合でも客観的な異常所見がなければ,基本的に12級以上の等級は認定される可能性はありません(ただし,骨折や手術があれば別です)。
Qむち打ちの後遺障害慰謝料はいくらもらえますか?
A
むちうちで等級が認定されますと,入通院期間に応じて賠償される傷害慰謝料とは別に後遺障害慰謝料という項目が賠償されます。
⑴ 14級の場合
裁判基準ですと,90万円~110万円です。
もっとも,示談段階では,裁判基準の80%から90%しか賠償できないと保険会社から主張されることも多いです。
しかし,当法人の担当弁護士の交渉次第では,110万円を賠償させることができることも少なくありません。
⑵ 12級の場合
裁判基準で250万円~290万円です。
示談段階では,訴訟基準の8割掛け,9割掛けしか賠償できないと主張されることが多いのは,14級の場合と同じです。
Qむち打ちの後遺障害逸失利益はいくらもらえますか?
A
⑴ 14級の場合
年収に応じて,労働能力喪失率5%で3~5年分と算定された場合,数十万円から100万円を超える場合もあります。
⑵ 12級の場合
労働能力喪失率が14%となり,労働能力喪失期間も10年と認定された場合,数百万円から1000万円超えてくることもあります。
※原則,後遺障害によって,事故前の年収より減収が生じていることが必要です。
目立った減収が生じていなくても,本人の努力や勤務先ないし同僚の配慮などを主張・立証することで,逸失利益を賠償してもらうことは可能です。